汚水処理特論 小テスト【5問】

工場排水のCOD検定においてCODが100mg/Lと推定される時、試料何mLを用いて試験するのか?
(1) 1.0  (2)2.0   (3)4.0   (4)8.0   (5)15.0

●解答
おそらくCODmnのことですね。酸化反応式は恐らく参考書に載ってると思います。
ちなみに反応後の過マンガン酸カリウム溶液が添加量の4.5~6.5mlになるようにしなければいけないので、試料の採取料(V)は
V=4.5(または3.5~5.5)×(1000×0.2)/予想のCODmnの値
となります。(技術と法規より)
よって(4)ですね。
測定値が10mg/Lくらいになるようにすると考えていれば、特に式の暗記等も必要ないのではないでしょうか。

BOD1000mg/Lの工場排水をBOD除去率約95%の処理槽を通して排出した。この排出液のBODを測定する為、試料の希釈倍率(倍)として適切なものはどれか?
(1) 3   (2) 10   (3) 30   (4) 50   (5) 100

●解答
このBODは50mLですね。
この場合の式も技術と法規より
V=((3.5~6.2)×1000)/予想のBOD値mg/L
なので100mLですね。
試料を1000mLにメスアップ後、測定値が3.5~6.2mg/Lになるようにすれば良いです。
面倒くさいので5くらいと考えていれば良いと思います。

ある工場排水のCODを測定する為に試料を10倍に希釈したもの50mLを用いて試験したところ、逆適定に要した5mmol/L過マンガン酸カリウム溶液は5.50mLであった。この排水のCOD(mgO/L)はいくらか?ただし、空試験は0.00mlとする。
(1) 220  (2)180  (3)55   (4)22   (5)11

●解答
CODの算出式
COD=f(a-b)×(1000/V)×0.2
です。恐らく技術と法規とかにものっていると思います。
a:滴定に要した5mmol/L 過マンガン酸カリウム溶液
b:水を用いた試験の滴定に要した(空試験)5mmol/L 過マンガン酸カリウム溶液
f:5mmol/L 過マンガン酸カリウム溶液のファクター(この場合は0で良いと思います)
V:試料
に全てを代入すれば22mgO/mL
10倍して220となります。

固形物濃度3%(質量)の汚泥200トンを脱水して水分80%のケーキとしたとき、ろ液量(トン)はいくらか。ただし、ろ過助剤量は無視するものとする。
(1) 150   (2) 160   (3) 170   (4) 180   (5) 190

(掲示板で質問があった、平成17年度 水質1種 汚水等処理技術一般 問15の解説です。)

ここで一番重要になってくる考え方は汚泥中の「固形物重量」は常に一定ですよと言う考え方です。
まず、汚泥200トン中に固形物濃度は3%なので、固形物重量は「常に」6トンです。
式 200×0.03 = 6
この汚泥を脱水したとき、水分が80%まで減少しました。つまり固形物重量が全体の3%→20%になったのです。
つまり今までは、汚泥全体の6トン(固形物量)が3%だったのが、脱水後、6トン(固形物量)が20%になってしまいました。これは「水が減ったから」なんですね。
ここでのポイントは『水しか減っていない』ということです。
つまり脱水後の汚泥全体の重量は6÷0.2 = 30トンとなりました。
ろ液量とは減った水の量と等しいので、200(元の汚泥量) – 30(脱水後の汚泥量) = 170トンとなります。

よって答えは(3) 170 になります。

ポイントは「固形物量は減らない、減るのは水だけ」です。

図を書きながら解くとさらにわかりやすいです。

ある工場の排水処理施設からの放流水のBOD を測定したところ、12mg/L であった。排水処理施設には、A、B の2 系統の流入水がある。A 系統の流入水は1800m3/日であり、B 系統の流入水は200m3/日、BOD 濃度600mg/L である。排水処理施設のBOD 除去率を95%とすると、A 系統の流入水のBOD 濃度(mg/L)はいくらか。
(1) 100    (2) 200    (3) 300    (4) 400    (5) 600

(H19年度 問24より)

解説

1.A系統のBOD濃度をX(mg/L)と置く。

2.その状態で、濃度×水量でBOD成分の総量を式をつくる(この時Xは残ったまま)
B系統 200×600×1000(リットル表記で統一)=1200×105mg
A系統 X×1800×1000=18X×105mg
合計=1200×105mg+18X×105mg

3.この総量は排水処理施設によって95%除去される。
(0.05をかける)
(1200×105+18X×105)×0.05

4.総量を合計水量(1800+200=2000)で割ったものが最終濃度(12mg/L)になる。これを方程式であらわすと、
(1200×105+18X×105)×0.05/(2000×1000)=12
この方程式のXを求めると、200mgとなる。

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