ホリエモンこと堀江貴文さんの著書【多動力(マンガ版)】を読んでいて、「車輪の再発見」という言葉がでてきました。その意味を考えて、自分に当てはめてみました。
技術者として、少し考えるところがあったので以下のように、まとめてみました。
1. 車輪の再発見とは
プログラマの世界では「車輪の再発明」という言葉がある。これはすでに車輪という便利なモノがあるのに一から車輪を発明するという時間と労力の浪費を表した言葉だ(堀江貴文著 多動力 マンガ版 より)。
たとえば、プログラミングの世界では、新しいプログラムやコードを作ってそれを公開する。それをみんなで改良してさらに良いものにしていく「オープンイノベーション」が進められているらしいです。
このような時代に一から、プログラムを作ることは「車輪の再発明」に値するので無駄であるというニュアンスのことが書かれていました
2. そういえば研究を始める前に論文を読んだ
皆さんは、「研究」という作業にどんなイメージを持つでしょうか?試験管をもって何かを分析しているイメージ・・・でしょうか?それも一部あたっているんですが、ほとんどの研究者は実験をしている時間より「文献・論文を調べている時間のほうが長い」のではないかと思います。
僕自身「研究者になりたい」と思っていた時期がありました。でも実際に実験をしている時間より、圧倒的に文献を読んでいる時間のほうが長かったと思います。
これこそまさに「車輪の再発明」を防ぐためでした。
論文を読むという作業は、以下の目的があると思います。
- すでに行われた研究の実績を調査
- 自分は研究をすることでどんな独自性、新規性を出していくか
- すでに行われている研究でわかっていることを、もう一度検証しようとしていないか?
そうなんです。
研究者だって、すでに行われた内容と同じ研究をしてしまったら、「車輪の再発明」と同じように無駄な研究をすることになってしまいます。頑張ったのはいいけど、何の新規性もない研究だったという評価が下されるのです。
3. 僕は技術者として車輪の再発明をしてしまっていないか?
技術者としても「車輪の再発明」をしてしまう危険があります。
というのも技術者として以下のような経験があるからです。
技術的な課題にぶち当たった
↓
一人で悩んでいた
↓
ググれば簡単に答えがみつかった
そうなんです。ググれば結構簡単に解決策が見つかる問題もあります。そんな問題に悩んでいた時間が惜しいですよね・・・。これも「車輪の再発明」に似た問題であると思います。
でも、ググっても答えが出ないような問題もありますよね?
そういう問題って、以下のようなケースが考えられるかもしれません。
- もっと専門の文献を調べれば見つかるかもしれない(ネットには公開されていない)
- いろいろな説があり、条件が複雑なので、どのやり方で結果が出るかわからない
- そもそも、最善の答えを見つけなくてもいのかもしれない
そういう時、どうすればよいのでしょうか?
そういうとき、技術者はある程度で調査を終えて「トライ・アンド・エラー」でやって見るほうがいい場合もあります。
同じく、堀江貴文氏の著書 多動力(マンガ版)の中にこんな言葉がありました。たとえばイベントを企画しているとして、
絶対に失敗しないように、5年間慎重に計画して1回のイベントを行うのと、見切り発車でいいから、とにかくやってみて、悪いところを直して年一回、5年続けてみるのとどちらが最終的に良いものができるかは明白だ(堀江貴文著 多動力 マンガ版)。
うん。そのとおりだと思いました。
この書籍の中では、「見切り発車と」「トライアンドエラー」の大切さが説かれていました。
そう考えると、僕は、技術者として問題にぶちあたっとき、以下のようにしたいと思います。
- 何も調べずに一からやろうとすることはしない(「車輪の再発明をしない」)
- ある程度調べて答えが出なかったら、「見切り発車」「トライアンドエラー」をしたほうが早く結果が出る。5年間調べました・・でも結果は微妙です。というのが一番がっかりである
4. そういえばこのブログでも・・「車輪の再発明」を防いでいる
僕は中学校のころからホームページ作りをしていました。そういう意味では、インターネットでの情報発信が好きなんだろうなと思います。インターネットによる情報発信も時代とともに変化してきました。
僕が中学校のころから以下のような変化がありました。
- 始めたばかりのころはHTMLですべて記述していました。
- CSSが出てきて作業が少し楽になりました
- CGI、Perlが出てきて掲示板やアクセスカウンタが設置できるようになりました
- PHPの登場でブログなどが使えるようになってきました
- wordpressなどが登場したことで、簡単にブログやホームページが作れるようになってきました。
今の時代でも、頑張ってホームページをすべてHTMLで記述することはできます。また、wordpressを導入せずに一からPHPのプログラミングをすることだってできるでしょう。
しかしこれでは「車輪の再発明」と同じ誤りを犯してしまします。
せっかくwordpressというものがあるのですから、それを導入するほうがはるかに効率的です。レイアウトや機能は少しずつカスタマイズしていけばよい。そうするほうがはるかに効率的です。そのためこのブログはwordpressを導入しています!
気づかぬ間に「車輪の再発明」を防いでいるのです!!
でも、逆にこういう時代だからこそ、中学校のころにホームページをすべてHTMLで記述してきたときのスキルと経験が生きているような気もしています。技術が最新化していく時に、昔のことを知っている・・・というのが武器になるときもあるんですよね。
かといって、一からホームページをHTMLで記述する気にはなれませんが(笑)。
などなど・・・
堀江貴文氏の多動力・・楽しませてもらいました。
次は、書籍版も読んでみます。三つ肩書を持ちます(笑)!