生産管理本 僕のお勧めは「THE GOAL」です!

僕は生産管理の世界を経験してきました。

最初、生産管理の担当になった時は、

「生産管理なんて面白くない! つまんない」

と思っていましたが、

ある本がきっかけで、その考え方が変わりました。

”THE GOAL” と TOC理論との 出会い

会社の方に勧められてTHE GOALという本を読みました。

この本は、小説としてに話が進展していきます。単に小説としても面白いのですが、工場を生産管理の考え方に基づいて、運営していくうえでの重要なヒントを得ることができます。小説兼ビジネス書的な位置づけです。

【あらすじ】
舞台はアメリカのメーカー。主人公のアレックスは工場の所長という設定。業績不振のため、3か月以内に工場をたてなおさなければいけないという状況に追い込まれます。。。
(現在、苦境に立っている日本のメーカーと類似したような状況です。)
アレックスは偶然、大学時代の恩師である物理博士のジョナに出会います。ジョナは直接的な答えは教えてくれることはなくヒントを教えるだけ。「自分の頭で考える」ことを強調します。アレックスはジョナの質問を自分で熟考し、工場の立て直しを始めます。そしてみごと成功!アレックスはこの経験から、メーカーとしての工場運営はもちろん、組織の動かし方や業務プロセスの考え方までたくさんのことを学びます。

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か
by カエレバ

物語として、生産管理とその中でのTOC理論をまるで「映画やドラマのように」学べます。この本を読んむと、「生産管理ってかっこいい! いい生産現場を作るぞ!」という気持ちになれます。僕も、入社2、3年目くらいのときにこの本を読んで「生産管理はおもしろいぞ!」と思えるようになりました。

生産管理の職場に配属された方は、絶対に読んで置いたほうが良いと思います。例えば、生産管理部門に配属になった新入社員の方などにお勧めしたいと思います。

この本が題材にしているのはTOC (Theory of constraint) 理論です。日本語では「制約条件の理論」と言います。この理論は、以下のような理論です。

  • どんなに複雑に見える生産システムでも、生産能力はボトルネック工程(制約条件)によって支配されている。
  • 生産管理をする際には、ボトルネック工程で管理すればよい
  • 生産システム全体の能力を上げるためには、ボトルネック工程の能力を上げなければならない。その他の工程の能力を向上させても意味がない。

僕、このTOC理論が好きなので、技術士口答試験でも、この考え方の基に、自分の業務を説明しました。そしていつも仕事の中でTOC理論を意識しています。

日本語への翻訳が17年間禁止されていた!

この本は日本語への翻訳が17年間禁じられていました。

その理由について、この本の帯にはこのように書かれていました。

日本で出版されると、世界経済が破滅してしまう!?これまで翻訳が許可されなかった、いわくつきの一冊。なぜそれほどのビジネス書が日本で翻訳出版されなかったのか。「日本人は、部分最適の改善にかけては世界で超一級だ。その日本人に『THE GOAL』で書いたような全体最適化を教えてしまったら、貿易摩擦が再熱して世界経済が大混乱に陥ってしまう」という著者の意向で、日本での出版が許可されなかったいわくつきの一冊

英語の情報が、「あえて」日本語に翻訳されないことさえあるようです。アメリカの国益を守るためだったようです。生産管理の専門家なら、必ず知っておきたい内容が、17年間も日本語で情報開示されなかったんです。今、この本が読めることをありがたいと思わなければなりませんね(このことについては「技術者に英語が必要である理由」でも書いています。)。

この本を読んで僕はこんなことをメモしています

僕はこの本を読んだ当時、以下のようなことをメモしていました。

①企業のゴールはお金を儲けること
⇒最近はやりのコンプライアンスにしろ、ほかのどんなこともあくまで手段。

②「スループット」「在庫」「業務費用」
⇒お金儲けはこの指標で考える。これらの言葉は厳密に定義されている
この定義が重要!!従来の経理的概念とは異なる。

③統計的変動
⇒アレックスは山道のハイキングの例から統計的変動を学んだ(ハービーの例)。

④ボトルネックと非ボトルネック
⇒ボトルネックが全体の生産性を決める。非ボトルネックの稼働率は低いほうがよい。
(非ボトルネックで頑張っても在庫が増えるだけ)

⑤業務プロセスや家族とのかかわり
⇒アレックス達は独自で業務プロセスについて論じている
⇒家族には仕事の悩みを素直に話す(アレックスは一時は離婚の危機)。

生産管理を好きになる”きっかけ”づくりに読んでみてほしい

生産管理にはいろんな理論や、考え方があります。

なので、このTOC理論がすべてというわけではありません。例えばトヨタ生産方式、リーン生産、QRM(Quick Response Manufacturing)など、いろんな生産管理の手法や理論があり、それ全てに長所・短所があります(もちろん、生産管理の世界では、TOC理論は非常に重要な理論の一つではあるのですが・・・・)。

ただ、この本は生産管理をドラマチックに、そしてやりがいが持てるように、映画のように描いています。

生産管理に興味がない・・・という方に生産管理を好きになるきっかけづくりに読んでほしいです。小説が少し敷居が高いという方のためには、漫画版もあります。

ザ・ゴール コミック版
by カエレバ

是非、読んでみてください!

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