「損益分岐点」 技術者が絶対に知っておきたい内容をまとめてみたよ!

技術者に設備投資や製品開発をしていくにあたり、知っておかないといけない用語として「損益分岐点」という言葉があります。例えば、以下のような例があるでしょう。

  • 新しく効率よく生産可能な設備を導入しようとしている。この設備を導入したときに、製品を何個生産して販売すれば「利益」がでるのか? 設備投資をしても良いかどうかを検討したい。
  • 新しい製品開発をしているが何個売れれば「利益」がでるのか? 事業として成り立つのかどうか検討したい。

このような内容は経理の担当者だけではなく「技術者」も知っておかなければならない内容です。その証拠に技術士試験(僕が知っているだけでも総合技術監理部門、機械部門、経営工学部門)の中ではこの用語が出題されています。

今回は、技術者が知っておきたい「損益分岐点」について簡単に解説してみようと思います。

発生する費用は大きく「固定費」「変動費」に分けられる

会社で発生する費用は「固定費」と「変動費」の二種類に分けられます。

固定費とは

売り上げの増減にかかわらず必ず発生する費用のことです。

主に以下のようなものが含まれます。

人件費、減価償却費、家賃、水道光熱費、接待交際費、リース料、広告宣伝費など。

ここで注目してほしいのは減価償却費です。大きな生産設備の場合、購入費用を一度に費用として計上せずに、数年に分けて費用計上していきます。これを減価償却費とよびます。

ですから、技術者としては新しい設備を導入しようかな・・・と考えるときにその設備の費用を減価償却費としてとらえる必要があります

新たな製品開発をして、その商売を始めるとして新たに人を採用するなどするケースの場合、人件費にも注意する必要がありますね。

変動費とは

変動費は打ち上げの増減によって変化する費用のことです。

主に以下のようなものが含まれます。

原材料の費用、販売手数料、消耗品費、外注費用など。

先ほど人件費を「固定費」に分類しましたが、実際に直接生産を担当する方の人件費「直接労務費」は変動費として扱われることもあります。この点は注意してくださいね。

損益分岐点とは

損益分岐点については図で解説していきたいと思います。

図中では横軸を製品の個数、縦軸を費用・売り上げとして表記しています。

まず、固定費はどのように発生するのでしょうか?

固定費は生産個数にかかわらず常に一定値発生します(下図)

これに対して変動費はどうでしょうか?

変動費は生産数によって変動しますよね。

ですから、以下の図のように発生します。図中では固定費の上に記載しました。

さて、これに販売数量と売り上げの関係のグラフをさらに追記してみましょう。

そうすると、損益分岐点が見えてきます。

そうです。このように、損益分岐点とは利益がちょうど出始めるぎりぎりの販売数量のことなんです

Wikipediaには以下のように解説されています。

損益分岐点(そんえきぶんきてん、英: break-even point, BEP)は、管理会計上の概念の一つ。売上高と費用の額がちょうど等しくなる売上高または販売数量を指す。前者を損益分岐点売上高といい、後者を損益分岐点販売数量という。単に損益分岐点と言った場合、管理会計では前者を指し、経営工学では後者を指すことが多い。売上高が損益分岐点以下に留まれば損失が生じ、それ以上になれば利益が生じる。このことから採算点とも呼ばれる(Wikipediaより)。

教科書を読むと、損益分岐点にはいろんな式が記載されています。しかし、技術者なら上の概念が分かっていればすぐに計算できると思います(笑)。

概念だけはしっかり理解しておきましょう!

実際にこんな感じで試験に出たよ!

技術士二次試験の問題で以下のような形で出題されていました。

機械部門(加工・ファクトリーオートメーション及び産業機械)でもこんな感じで出題されています(平成30年、2018年、出題)。

原価低減を考えるに当たっては、総原価が生産量の多寡によって左右されることを踏まえて進めていかなければならない。生産性や原価低減の効果を計る分析手法として損益分岐点分析がある。
損益分岐点分析について、以下の問いに答えよ。

(1)損益分岐点を決める3つの項目を挙げ、損益分岐点との関係を示せ。

(2)損益分岐点を小さくするための課題を(1)の項目それぞれについて1つずつ挙げ、説明せよ。

(3)上記(2)で挙げた課題のうち2つを挙げ、それを解決するための方策を説明せよ。

この記事で学んだ損益分岐点に対する概念が理解できていれば、この種の問題には回答できるのではないかと思います! 技術士試験合格をめざされている方は絶対に抑えていきたい分野ですね。

参考書籍

損益分岐点について詳しく知りたい方のために、参考書籍を以下に紹介します。

by カエレバ

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