品質保証などの分野でよく使用されるQCサークル。
でも、
このQCサークルって名前はよく聞くけどいったい何なの?
っていう方も結構多いと思います。
それに、QCサークルの中にも以下の二つがあるとされています。
- 問題解決型QCストーリー
- 課題達成型QCストーリー
この2つのQCサークルが存在するのもQCサークルをややこしくさせる一因になっていますよね。この記事では、よく耳にするけど、意外に内容を理解していない方も多いQCサークルについて紹介したいと思います。
この内容はQC検定や生産管理、経営工学系の資格の中でもよく出題されますので、これらの資格の受験を予定されているかたは、ぜひ勉強しておいてくださいね。
QCサークルとは
Wikipediaには以下のように記載されていました。
QCストーリーとは、QCにおける問題解決に関して、「テーマ」「取り上げた理由」「現状の把握」「解析」「対策の立案」「対策の実施」「効果の確認」「歯止め」「残された問題と今後の進め方」という構成要素に基づく活動、または発表の手順をいう。構成要素に「目標の設定」を含めることもある(Wikipediaより)。
ちょっとWikipediaの定義はわかりにくいです。
品質に関する問題を解決しようとするときに、QCストーリーという手順に従っていけば、効果が出しやすいというイメージで覚えておくとよいと思います。
QCストーリーの流れは以下の通りです。
①テーマ選定
②現状把握と目標の設定
③活動計画の作成
④要因の解析
⑤対策の検討と実施
⑥効果の確認
⑦標準化と管理の定着
QC7つ道具との相性の良さが抜群!
QCストーリーに従って活動を進める際、QC7つ道具のうち適切なものを選んで使用することが一般的であると言われています(効果が出やすい)。
なお、QCストーリの各手順でよく使用されるQC7つ道具については「すぐに役立つ生産管理の基本と仕組み」の本の中では以下のようにまとめられていました。
参考にしてみてください!
①テーマ選定(パレート図)
②現状把握と目標の設定(グラフ)
③活動計画の作成(グラフ)
④要因の解析(特性要因図、グラフ、チェックシート、ヒストグラム、散布図、管理図)
⑤対策の検討と実施(特性要因図)
⑥効果の確認(ヒストグラム、散布図)
⑦標準化と管理の定着(チェックシート、管理図)
「目的解決型QCストーリー」と「課題達成型QCストーリー」の違いとは?
今まで説明してきた、QCストーリーは「問題解決型QCストーリー」の流れです。これに対して、先ほど述べたように「課題達成型QCストーリー」というものも存在しています。
まずは、問題解決型QCストーリーと課題達成型QCストーリーの違いを説明したいと思います。
目的が違う
まずは第一に、目的が違うんです。
問題解決型QCストーリーの目的は「業務上の問題を解決すること」
「あるべき姿」と現状のギャップを埋める活動です。
課題達成型QCストーリーの目的は「業務を改善するなど、課題・目標を達成すること」
「ありたい姿」と現状のギャップを埋める活動です。
目的が全く違います。
手順が違う
問題解決型QCストーリーと課題達成型QCストーリーは手順も全く違います。「1回で合格QC検定3級テキスト&問題集」の中では以下の表のように手順の違いがまとめられていました!!
問題解決型 | 課題達成型 |
---|---|
テーマの選定 | |
手順の選択 | |
現状把握 | 攻め所の目標の設定 |
目標の設定 | |
要因の解析 | |
対策の検討 | 方策の立案 |
成功のシナリオの追求 | |
対策の実施 | 成功のシナリオの実施 |
効果の確認 | |
標準化と管理の定着 | |
反省と今後の対応 |
まとめ
QCストーリーには大きく二種類があり、目的と手順が異なります。
それぞれの違いをよく理解して、目的に応じて使用しましょう。
また、併せて使用するQC7つ道具についても知っておきたいですね!
参考文献
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