令和を迎えたばかりの2019年5月13日。
日本のエンジニアに衝撃が走りました!!
トヨタ自動車のトヨタ社長が「なかなか終身雇用を守っていくというのは難しい局面に入ってきたのではないかと」という発言をされたのです。
経団連の中西宏明会長も「終身雇用なんてもう守れないと思っている」と発言されていることもあり、雇われの身分の方は結構大きな衝撃が走ったのではないかと思います。
今までの日本のサラリーマンは「終身雇用に守られている」という安心感があった方も多いと思います。でも、日本をリードする立場の方々から「終身雇用は守れない」という発言が出てきたのです。
この発言は結構衝撃的なものだと思います。
これは”誰もが予測できた展開”とも思う
この発言を聞いて、僕自身も「ついにそういう時代がやってきたな」と思いました。少し驚きもあったような気がします。しかしながら、こういう時代が来るのって誰もが予感してきたのではないでしょうか?
こういう時代が来ることは、誰もが警鐘を鳴らしていました。
「サラリーマンが安定」という考え方が幻想であることは前々から明らかだったんですよね。
例えば、堀江貴文氏は、著書「本音で生きる」の中で、以下のように述べられていました。
大企業であっても倒産してリストラされてしまうリスクは高まっている。ずるずると会社勤めを続けていて、40代、50代になってからいきなりクビを切られるのは本当に悲惨だ。リスクを取らなかったこと自体が、そのままリスクになってしまう典型的な例だと言える。 「本音で生きる」より。
その他にも、たくさんの著名な方々が、ずっと前から、
「サラリーマは安定しているわけじゃない」時代がやって来る
ということに警鐘を鳴らされてきました。そういう本やネット上の記事を見られた方は多いと思います。そしてそれにはもっともな理由があることに気付いていた方も多いと思います。では、なぜ「大企業は安定している神話から抜け出せない」方が多いのでしょうか?
正常化バイアスがかかってしまっていないか?
人間には「正常化バイアス」というものがあると言われています。
例えば、大規模な災害の兆候がはっきりと見えるのに、以下のように自分に言い聞かせて自分を落ち着けようとする傾向があるのです。
- この状況は前も経験した。今回も問題ないはずだ。
- 自分や自分の家族に限って、大規模災害に巻き込まれるはずはない。
- これくらい普通のことでしょ。
そういう風に、人間は危機的な状況にもかかわらず「自分には関係ない、大丈夫だ」という心理が働くことが知られています。その結果、再三の避難指示に従わず大規模災害に巻き込まれてしまった・・・という例は非常に多いです。
このような心理を「正常化バイアス」と言います。
僕はこの「正常化バイアス」は、
世の中のサラリーマンにも当てはまっていると思うんです。
- 色んな人が警告しているけど、何だかんだいって日本は「終身雇用制度」を維持していくよね。安心だ。
- 「大企業に勤めていても不安定」なんて言われるけどそんなことないよね。
- うちの会社に限って倒産、リストラなんてないでしょ!
なんて、「自分は大丈夫」と思っているときがありませんか?
先日、トヨタ自動車さえ「終身雇用は維持できない」と言っていました。
それなのにもかかわらず「なんだかんだ大丈夫でしょ!?」と思っている方・・・おられませんか? 自分の胸に手を当てて考えた時、そういう気持ちが少しでもありませんか?
それが、まさに「正常化バイアス」です。
そうです、まさに今、日本の雇用制度は崩壊の危機に瀕していると言って過言ではないと思うのです。警告されていた時代がやってきたのです!!
日本の伝統的な大企業でも「終身雇用制度は崩壊する」と思っています。それなのに、なんの対応もしないなんて、災害が近いのに呑気にして逃げ遅れるひとと同じ。「正常化バイアス」がかかっているんです!!
僕たちエンジニアも危機に直面している!!
僕たちエンジニアも危機に直面していると思います。
従来型の製造業はずいぶん前から海外での生産を拡大してきました。一部、国内回帰の動きもみられるようですが、人口が減少する今、日本の製造業は国内での生産を維持するのは非常に大変であると言わざるえないと思います。
最近ではいわゆる従来型の「製造業」だけが国内から出て行っているのではありません。
IT業界、アニメ業界、設計・・・などいろんな業界が日本国外に出て行ってしまっています。
最近、特に僕が痛感しているのが、「プログラミングの仕事」が海外に出て行ってしまっているということです。かなりの部分のプログラミングの仕事がベトナムやインドなどの新興国で行われていることに気づいています。特に、プログラミングの言語などは「世界共通」なわけで、別に日本で行う必要がありません。「勉強すればだれでもできる」のですから、当然、作業レートが安い新興国にプログラミングの仕事は流れて行ってしまいます。
日本が得意とされている「アニメ業界の仕事」もかなりの部分が海外で行われています。映画「ドラえもん」のエンドロールを見ていると、ずらっと外国人の名前が並んでいます・・・。
僕はにネイティブキャンプというオンライン英会話サービスで英語を勉強しています。この業界でも、講師はほとんど新興国の国籍もしくは新興国に住んでいる講師です。いままでは、イーオンやNOVAみたいな英会話教室が流行っていましたが、どんどんと海外の講師とオンラインで英会話する・・という流れになっていくでしょう。
日本の中でやるべき仕事、日本人の強みなんてものが、
どんどん失われて行ってしまっています。
どこでもできちゃう!のです。エンジニアの皆さんの仕事の多くも、「日本人じゃなくてもできるよ」というものだと思います。だって、世界中のどこに行っても、プログラミング言語は同じですし、オームの法則も一緒です(笑)。
国際化を通り越して、どんどんと、
「国」というくくりで考えること自体がナンセンス
な時代になってきています。
さらに、AIが発展してくると、今までの仕事は外国人だけではく、AIが担当するようになってくるものだってあるでしょう(苦笑)!!。
じゃぁ、僕たちエンジニアはどうすればいいの?
僕たちエンジニアが今の時代を生き抜いていくためにはどうしたらよいのでしょうか?
僕は以下のことが大切なのではないかと思います。
- 変化を楽しみ、柔軟に生きる
- 英語を学ぶ(国や言語の違いにとらわれないで仕事をする)
- 「多動力」と「パラレルキャリア」
変化を楽しみ、柔軟に生きる
AIが発展し、外国時労働者に頼る時代、国内の産業が弱くなる・・・なんて、いろんな不安を感じることがあると思います。でもね、考えてみると、仕事がなくなることなんてないんです。
今までだって、色んな時代の変化を経験しましたよね。
- 情報化社会(ネット社会)になった
- パソコンが生まれた
- スマホが当たり前になった
- CDを買わなくなった
- 電子決済が当たり前のように使えるようになって、現金を使わなくなった
など、僕自身も・・・それほど長い人生ではありませんが、いろんな変化を経験しました。たしかに、変化があってその影響で産業の構造が変化したり、影響を受けて倒産やリストラなんかがあった会社もありました。
でも、その分、「新たな仕事」が誕生しています!
電卓を使う機会はなくなりましたが、プログラミングという仕事が栄えました。新聞を読まない、テレビを見ない、CDを買わない時代なりましたが、ネット配信は栄えるようになりました。
何かが無くなっても、仕事がすべてなくなるわけではありません。
新しい仕事が生まれているんです!
そういった変化に、柔軟についていって楽しんで新しいことに挑戦すれば、変化を恐れる必要はないのだろうと考えています。変化を恐れるのは「パソコンの出現を排除しようとした一世代前のおやじたち」と一緒の思考です。
僕たちはエンジニアとして生き残っていくためには「変化を楽しみ、柔軟に生きる」ことが大切なんじゃないかなと思うのです。特に、難しく考えなくても、「新しくて楽しそうなものにとびついてみる」。たったそれだけのことなんだろうなと思います。
英語を学ぶ
前に書いた通り、仕事をしていくうえで、「国境」というものがなくなってきていると思います。国や地域、そして「言語」の違いがあっても、当たり前のように仕事をしていく・・・そういう時代になってきていると思います。
そういう時代だからこそ、英語の必要はますます高まっています。
エンジニアで「同じスキルや技術」を持っていてる人が、英語が出来て海外市場に出て行ける場合、その価値は2倍にも3倍にもなると言われています。
国や言葉の違いを乗り越えて、自分の技術を生かしていくことが出来る・・・そういうエンジニアはこれから価値を高めていけるんじゃないかと思います。そのためのツールとして英語は不可欠なんだろうとおもうんです。
僕もそう思って、英語の学習を継続しています! 僕の英語の学習状況をブログの中で公開していますので、見ていただけると嬉しいです。
「多動力」と「パラレルキャリア」
僕はこれからのエンジニアは、一つの職業、職種にとらわれない生き方が大切だと思います。終身雇用制度は崩壊していくので、自分の所属している会社でしか役立たない「スキル」「技術」の価値はどんどん小さくなっていきます。
そのような時代になっていく中で、どうやったら生き残れるか?
色んな考えかたがありますが、僕は、
「多動力」と「パラレルキャリア」がキーワード
かなと思っています。
終身雇用が崩壊!!なんていうニュースや記事を見ていると「起業しなきゃ!!」という発想になるエンジニアも多いと思います。でも、焦って起業する必要なんてないと思うんです。
サラリーマンとしての仕事以外にいろんなことをやってみるです。
- 副業をしてみる
- ボランティアをしてみる
- 社外の団体に属してみる
- ブログを書いてみる
- 趣味に没頭してみる
- 投資をしてみる
そういった一つ一つが、自分の経験を高め、会社に依存しない考え方や生き方を身につける助けになります。たった「ブログを書く」という行為一つだけでも大きな価値があります。趣味のブログが自分の価値を高めたり、飯の種になることもあるです(ブログを書いて自分の価値を高めていく方法は「かさこ」さんのブログとtwitterアカウントが参考になります)。
僕自身もブログを書いています。そのことで出会いがあったり、多少の収入があったり。。。と会社員だけの立場では経験できないことを経験できています。そうすると、気分的に「会社への依存心」というのが小さくなってきます。そして、「会社員として”以外”のキャリア」が生まれます。まさにこれが「パラレルキャリア」です。
そうなっていくと、
「終身雇用制度がなくなってもなんとかやっていけるんじゃね?」
と思えるようになってくると思います。
現状、僕はなかなかそこの域まで達することが出来ません(笑)。でも、そういう自分の姿を見据えて、色んなことをやっていく「多動力」という考え方が非常に大切だと思います。
この「多動力」という考えは、堀江貴文さんの著書「多動力」の中でも紹介されています。色んなことをやって、経験し、肩書を三つもてば人の価値は1万倍になると書かれています。
僕たちエンジニアも「肩書を3つもつことが出来れば」終身雇用の崩壊があったとしても、何も恐れることはないのではないでしょうか? パラレルキャリアを築けられるエンジニアになりたいものです。
結論
僕たちエンジニアは終身雇用制度がなくなっても、
変化を楽しみ、色んなことに挑戦し、国や地域というしばりに捕らわれなければ、
それほど心配する必要はないんだろう!と思っています。
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