海外生産拠点における生産マネジメントで苦労話 あるある・・・の記事で書いたように、海外で困ることの一つとして、材料の規格が日本と違うということが挙げられると思います。
世界では色んな材料の規格が存在していますから、日本で設計したものを海外で調達しようとすると以下のようなトラブルが発生することがあります。。
- 日本の材料と同じ成分の材料が存在しない
- 日本の材料と同じサイズの材料が存在しない
- 材料の寸法公差が日本と異なる
- 海外でも手に入ると思っていた材料が意外に手に入りにくい
どれも非常に大きな問題になりえます。
ですから設計・開発段階で各国の材料の企画や入手しやすさを良く調査しておかなければ、あとから非常に困った事態になりかねません。
今回の記事では中国のGB規格の材料に着目して、
材料の寸法や公差に役立つサイトをまとめてみたいと思います。
中国GB規格の材料寸法を調べたいなら・・・
以下のサイトは、2019年7月現在なくなってしまっています。閉鎖したのかなぁ・・・代わりにまとめてくれているサイトを発見しましたのでこちらをご覧ください。
グローバルスチールさん。。復活してほしいなぁ。
中国規格の材料寸法を調べたいのでしたら、
グローバルスチール(日本語のサイトです)
と言うサイトが便利です。このサイトは各国の材料の寸法をまとめてくれていますので、材料選定の際に非常に助かります。
中国のGB規格の材料寸法についてはグローバルスチールの中国材料のコーナーにまとめられていますので、参照してみてください。
各種材料の公差を考慮しておかなければならない理由は?
材料を選定・購入したいときに注意したいのが「材料の公差」です。
例えば、日本の材料にもJISで寸法公差が規定されています。
以下の表(JFEさんの資料より抜粋)を参照してみてください。
一般的によく使用されているC型鋼の公差の表を抜粋しています。
この表を見ていただくと分かるように、日本の材料にも結構なバラつきが許容されていることがわかります。例えば150mmの幅の材料を購入すると±3.0mmのバラつきが許容されています。
この点に注意しなければ、うまい設計は出来ません。
150mmの寸法を発注してもピッタリ150mmではないのです!!
このことをキチンと理解したうえで設計していない人が意外に多くて、困ることがあるんですよね・・・。「寸法通りになっていない」と怒られてしまうことさえあります。
ですから、実際に使用したときに「思ったより材料が大きいな」「思ったより材料が小さいな」ということになりかねません(実際には材料は小さめに製造されているケースが多いです)。
このようにどの国であっても材料寸法の公差を把握しておく必要があるのです。
中国のGB規格材料の規格が調査できるサイトをまとめてみた
意外に海外材料の寸法公差、材質などを調査するのって大変です。
以下に僕が独自調査でまとめてた、中国GB規格の材料が調査できるサイトをまとめています。参照してみたください。ご利用は自己責任でお願いいたします。
可能な限り英語で閲覧できるサイトを優先して記載しています。また、無料で閲覧できるサイトを優先しています。また、最新の規格とは異なるケースもありますので、ご注意お願いいたします。
中国GB鉄鋼材料の寸法公差が調べられるサイト一覧
現在、以下の内容が調査済みです。
○H型鋼、T型鋼の材料寸法と公差(GB T11263)
○I型鋼、C型鋼、L形鋼(等辺山形、不等辺山形)材料寸法と公差(GB T706)
○角パイプ、丸パイプ(いわゆる鋼管)材料寸法と公差(GB T6728)
各国の材料の比較表(含む中国)
○各国の材料規格を比較表にまとめたもの
⇒各国の材料規格比較表(三菱マテリアルの資料、日本語のサイトです)
世界各国の材料が比較されており、中国以外の国でも非常に重宝いたします。
他にも、徐々に調べたものからまとめていこうと思います
各国の材料調査は生産管理(生産マネジメント)や生産技術の担当者にとっては非常に重要であると思っています(【一挙公開!】生産管理部門でスキルアップするために必要な資格一覧!!)。
僕は必要と感じて調査した内容をこれからも引き続きまとめていきたいと思います。
皆さんも、「こんな情報があるけど知っておいた方が便利ではないか?」と言うものがあれば、紹介していただけると嬉しいです!
ぜひよろしくお願いいたします。
参考情報
中国で仕事をしていくうえで、ネックになるのがネットの規制ですよね。中国ではネット規制が厳しく、閲覧できないサイトや接続できないネットサービスが多いです。
僕はVPNを利用することで、中国でも快適なネット環境を確保しています。
以下をご参照ください。