中国で業務が円滑に進まない理由とその対策について

中国の製造現場で仕事をしていると、国民性の違い言葉遣いの違いから色々とトラブルが起こったり、仕事がうまく進まなかったり・・・そんなことはよくあることです。

特に、最近感じるのが、中国で仕事をしていると日本で仕事をしているときよりもすごく時間がかかる(≒効率が悪い)と言うことです。

そんなことを考えながら、以前も紹介した「機械設計」という雑誌で以下のようなことが書いてありました。まさに、僕が今経験しているような状態の問題が取り上げられており、本当にびっくりしました。

実務を担当されている方々は中国メーカに出張に行くと、まずは日本語通訳や技術リーダーとの打ち合わせからスタートする場合が多い。そしてその打ち合わせの最初に「今、○○が一番の問題であって・・・」などと話をすると、日本語通訳や技術リーダーはなどと話をすると、日本語通訳や技術リーダーはすぐさま携帯電話を手に取り、担当者などに電話をかけ、パッといなくなってしまう。そして、1時間ほどしてからやっと戻ってきた、という経験のある人はいないだろうか。この1時間は待ち状態である(機械設計(日刊工業新聞発行) 2020年1月号より)。

このような、状況は中国に出張に行くと頻繁に経験します。

僕からしたら、

「いやまず最初にポイントだけもうちょっと話させてよ」

と思うのですが、上のような雰囲気になるともうどうにもなりません。かなりの時間を放置されているような、待たされているような雰囲気になります。

この現象、僕だけじゃないんですね・・

ある意味安心しました(笑)

「今」と「目の前」にある課題を優先する中国人

上のような時代になてしまう原因として、本書では、

「中国人は今、そして目の前にある課題をすぐさま解決しようとする国民性である」

と表現されていました。

これはある意味では良いことで、目の前の「ある業務」は日本と比べて非常に早くおわってしまうというようなことも何度も経験しました。

でも、「複数の仕事を計画的に進めて最終的な効率を高めていく」と言う視点でとらえたときに、このやり方がベストとは思えません。

そうならないための対策として「ホワイトボードを利用する」

本書の中では、そうならないための工夫として、

まずは、ホワイトボードを使用して1日の計画を立てる

ということが紹介されていました。

実はこのやりかた、すでに僕も採用しているんです。

あんまり細かく(例えば30分ピッチとか)スケジューリングするのは中国の文化に合わないケースが多いのでやりませんが、以下ぐらいのピッチでスケジュールを設定します。

以下が例です。

  • 朝一番に、まずは全体の打ち合わせをします
  • 打ち合わせが終わったら外注先の進捗状況を現場に行って確認します
  • その後、外注先の担当者を含めて進捗の確認のためのミーティングをします。
  • 昼からは工場に戻ってきて、中で製作している部品の進捗確認をします。その途中で一部抜き取り検査もします

このときのポイントは僕は以下だと思っています。

  • お昼ごはんの時間は十分すぎるくらい確保すること(1時間半くらい)
  • あまり細かいピッチでスケジューリングしないこと(せいぜい2時間ピッチくらい)

中国の方は食事の時間を大事にされる方が多いです。この時間を確保しないと変なムードになることが多いのです。ですから食事の時間は、日本人からすると「長すぎる」くらいとってあげるべきです。さらに、あまり細かく30分刻みでスケジューリングしても、計画倒れになるケースが多いです。ここはグッと我慢して2時間ピッチくらいのスケジューリングで仕事を進めましょう。

このようにすることで、僕自身、かなり効率的に業務が出来るようになりました。

本書に書いてある、「まずはホワイトボードに一日の計画を立てる」というアドバイスは非常に良いアドバイスではないかと思います。

遠くの工場を見に行く前には、まず「写真を送ってもらえ!」

折角なので、僕が何度か失敗した事例を紹介したいと思います。

電話やメールで部品製作の進捗状況を尋ねると、

「没問題(めいうぇんんてぃー)」
(問題ないよ、順調だよと言うニュアンス)

という回答が返ってきます。じゃぁ、大丈夫だろうと部品の進捗状況を遠くの工場まで見にいったら・・・全く進んでしません(汗)。まだ、材料がやっと入手できている状況です。こんなことのためにわざわざ数時間もかけて見に来たのに・・・無駄足になってしまった。

と、こんなことが何度も、何度も、何度もありました(笑)

それから僕は、実際に現地の工場を訪問する前に「写真を送ってもらう」と良いことが分かりました。写真なら嘘がつけません。そうすることで、無駄に時間を使うことなく、効率的に中国の工場を訪問できます。

単純なことだけれども、このやりかたすごくお勧めです!これだけで、ずいぶんと効率的な仕事が出来るようになりました。

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ネット規制から解放されるとストレスがたまらない!

なんだかんだ言っても、中国での仕事ってストレスがたまりますよね?

僕の場合、ネット規制から解放されると「ストレスがたまらなくなりました」

中国には金盾という、ネット接続を制限する仕組みがあります。このため、日本で当たり前のように閲覧しているサイトが見れないという状態になります。たとえば、twitter、Facebook、インスタグラム、google、Youtube、LINEなどが使えなくなります(金盾に関する説明はこちら → 必須! 中国に行く前に【VPN】を契約しておきたい!)。

これらができないと、社会から遮断されているような気分になりストレスがたまります。

  • LINEに大事な連絡がきていないだろうか?
  • Gmailに大事な連絡が来ていないだろうか
  • Facebook見れていないし、更新できていないけど「死んだ」と思われていないだろうか?
  • 返事が出せてない。怒っている友人や親せきはいないだろうか・・・
  • 日本の最新の情報がわからなくなっているのではないか。

ただでさえ海外に出張に来ることだけでもストレスなのに、上のような問題があればなおさらストレスが溜まってしまいます。中国出張でストレスがたまっている方は多いと思います。そういう方は、ぜひ一度、セカイVPNを試してください。このサービスを使えば、ネット規制を逃れることができますよ。

僕の場合、このサービスのおかげでストレスが半減しましたよ!

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