最近、僕のツイッターのTLを賑わせたワードに
「テクハラ」
というものがあります。
僕はこの言葉を全く知らなかったです。しかし、ツイッタのTLにたくさん出てきましたので色々と調べてみました。
最初は「まぁ自分には関係ないかな?」という安易な気持ちで捉えていました。
しかし、よく考えてみると「僕も気をつけなきゃいけないな」と思いました。
そして、
「この問題って技術士が陥りがちなのではないか?」
と思ってきたのです。
テクハラとは
まずは、テクハラの定義から見ていきましょう。
テクハラとは、テクノロジーハラスメント
(もしくはテクニカルハラスメント)の略語です。PC操作他、スマートフォン、タブレット端末等機器の扱いが
不得手な人物へのいじめや嫌がらせのことを指します。ITスキルの高い人物が、不得手な人物に対して、
侮辱をしたり、わざと苦手なPC操作が必要な業務を割り振るなど、
テクノロジー関連のパワハラの一種だと言われています。当初は、IT機器に疎い中高年社員に対しての嫌がらせと
言われていましたが、社内のプリンターや無線対応、
クラウド上のツールなどが増えるに連れ、
年次などに関係なくテクハラが起きている状況です。度を超えたケースでは違法行為に認定されることもありますので、
ご注意下さい。(引用元はこちら)
場合によっては違法行為に認定されるとのことです。
これは「テクハラ」は真剣に向き合わないといけない問題のようです。
パソコンやスマホに抵抗がない世代は加害者になりうる
テクハラを上のように定義すれば、いわゆる「プログラミングやネットワーク構築などの少しし応用的な分野だけ」ではなく、パソコンやスマホ、タブレットを扱うのに抵抗のない方は、誰でも加害者になる可能性があります。
たとえば、ちょっとした会話が全く理解できない方がいます。
- ファイルはTEXT形式がいいですか?CSV形式が良いですか?
- 図面は、DXF形式で渡していいですか?
- IPアドレスとMACアドレスを教えて下さい
- ここはVLOOKUP関数を使ってやってください
- メールはHTMLやリッチテキストじゃなくてテキスト形式で送ってください
- 会社のネットワークにはVPN経由で接続してください
これらの会話は、まぁ普通に仕事でパソコンを使っていたら当たり前のように出てきます。
決して高度なIT知識ではありません。
しかし、こんな会話を聞いて「一切理解できない」層の方が結構おられると思います。そんな方に、細かい説明なしにバンバン一方的に話ししたり、要求したりすると「テクハラ」になってしまうことがあります。
僕は高度なIT知識を持っているわけではありませんが、「wordpressを使ってサイト構築できる」「ブログが作れる」「HTMLが読める」「VBAが比較的得意」というだけで、全然わからない人から見たら「できる方」なのだと思います。
ですから、僕だって「テクハラ」の加害者になる可能性は大いにあります!
技術士は色んな意味で「テクハラ」に注意したい
僕は「テクハラ」について知ったときに、
技術士は色んな意味で「テクハラ」に注意しなければならないな
と感じました。
何も、IT関係の技術に限ったことではないと思うのです。
その他の技術分野でも「テクハラ」が起こってしまうことは十分にありえます。
技術士の多くは「技術に没頭している」「技術大好き」になっている方が多いです。
それはとっても良いことで、それが技術士の世界の魅力の一つだと感じています。
しかしながらあまりにも没頭しすぎて以下のような人になっている可能性がないでしょうか?
- 難しいことを話しすぎてしまう
- みんな「わかっているだろう」という前提で話している内容が、一般的に見るとすごく難しい事を言っている
- 専門用語を使いすぎる
このようなことを繰り返すと、
知らず識らずの間に「テクハラ」に近いことをやっている事にならないでしょうか?
技術士になるときに「アカウンタビリティー」や「コミュニケーション」については嫌というほど学んだはずです(特に口頭試験対策)。相手のレベルに合わせた説明、話し方が重要になってきます。
これを忘れた時、技術士はある意味「テクハラ」をしているのかもしれません。
注意しようと思いました。
技術士の皆さん、気が付かない間に「テクハラ」になっていないか、
自問自答してみましょう!!!
とはいえ、学んでほしい面もあるよね・・
この議論をしていると、
いくら「テクハラ」と言われても、さすがに◯◯を知らないのはおかしいじゃないのか?
ということが結構ある、という意見があります。
しかし、加害者側は、
「自分の常識は常識ではないかもしれない」
という観点で見ておかないと行けないのではないかと思います。
逆に、被害者になったと感じたら、
「自分の勉強が足りないのではないか」
という視点を持たないと行けないと思いました。
そういうふうに捉えることで、組織が健全な方向に向かっていくのではないかと思うのです。