パレットを回収・再利用するサービスを発見! パレットの不正流用はダメぜったい!

印刷界という雑誌の2022年10月号を読んでいるときに、

以下の名前の記事を見つけました。

「所有権は製紙メーカー 避けたい無断使用・転売」

僕は以前にパレットにかかわる記事(製造現場あるあるネタ 「パレット問題」とそれを解決する「Pパレ共同使用会」)を書いたことがあるので、この記事の内容に興味を惹かれ読んでみることにしました。

パレットの所有権は誰にあるのか問題!

まずは、パレットの所有権は誰にあるのか問題についてです。

この記事には以下のように書かれていました。

「(製紙工場から紙が搬入される際に使われる)パレットは本来は印刷が終われば速やかに製紙会社に返却されるべきものである」

印刷界 2022年10月号より

ときっちり書かれています。

印刷業界だけではなくて、どの業界でも同じと思いますが、

パレットには「所有権」があります。

納入時に使われたパレットを、自社で勝手に使うのはやめましょう(笑)

この記事でも書きましたが、使い勝手の良いパレットがいろんなところに出回っているのをよく見かけます。

これが僕が思う「パレット問題」です。

僕が言う製造現場の「パレット問題」とは、パレットがいろんなところで不正流用されまくっている問題の事です。

例えば、ある町工場では、会社の中に色んなパレットがありました。

  • 親会社の名前の入ったパレット
  • 自社のパレット
  • 近隣の町工場のパレット
  • 原材料メーカのパレット
  • 全然、関係なさそうな会社のパレット(例えば、機械メーカなのにお菓子の会社のパレット
  • 競合他社のパレットなどなど・・・・

この町工場では、パレットの不正流用が横行していると言えます。

なんでこんなことになるのでしょうか?

なんでこんなことが起こるのでしょうか?

それは「いつも間にか」発生しているのです。

こんな原因があります。

  • 部品を納入したり、運搬するときにパレットごと動かす。本来パレットは返却するべきだが返却するのを忘れた。こうしている間に色んなパレットが会社にあふれるようになってきた
  • 自社の製品を納入するときに、他社のパレットを使って納入した。そんなことを繰り返しているうちに日本全国、色んな会社に色んなパレットが入り乱れるようになってきた
  • なかには「あそこの会社のパレットは使いやすい」などと評判になり、「わざと」返却しなかったり、業界内で流通していることもある
  • こんなことを繰り返しているうちに、全然関係のない会社のパレットや、競合他社のパレットまでいろんなパレットが日本全国の会社にあふれるようになってきた。

こんな流れになってきているようです。

そんなことをしているうちに、

どんどんパレットが無くなっていく会社

どんどんパレットが増えていく会社

など二極化がすすんでいる印象を受けます(笑)

これ、生産管理が専門の僕にとっては非常に困る問題です。僕の所属している会社では、パレットがどんどん減ってしまい、困っています。しかも、そのパレットを日本全国津々浦々で発見するんですよね。

そして発見しても「返してくれ」とは言いづらい(笑)

中小企業であっても大企業であっても同じようなパレット問題を抱えている会社は多いです。

「パレットに会社の名前を書く」ということは、基本的に、

「このパレットの所有権はうちの会社にあるよ」

というメッセージです。

だから、本来他社にあるのはおかしいですよね。

そうです、製造業界ではパレットの不正流用が横行しているのです。

パレットの不正流用は「悪気」がない場合も!?

印刷界 2022年10月号によると、製紙パレットは複雑な流通をたどるため、推定回収率は6割強(2021年度62.5%)だったそうです。残る4割のうち、3~4割は不正流用されてしまっているようです・・・。

製紙、印刷業界だけではなくどの業界も同じような状態でしょうか・・・。

しかしながら、この記事によれば、不良流用したり、パレットが返却されないのには悪気がない場合もあるようです。以下のようにコメントされています。

「パレットが返却されないのは(不正流用のほかにも)製紙パレットの回収システムをご存じでなく、費用をかけて産業廃棄物として処分されていた会社もある」

印刷界 2022年10月号より

ようです。

悪気なく、パレットを返却しなかったり、不正流用されている場合もあるようですね。

もちろん悪気がある場合や、社会情勢の問題も・・・

もちろん悪気がある場合もあるようです。しかも、昨今の社会情勢が、その風潮をさらに加速させているのだとか・・・

パレット不正流用が増える原因として以下のことが述べられていました

  • 物流の2024年問題でトラックドライバーの時間外労働時間の上限が年960時間に制限されるとのこと。これに伴い、待機や手積み、手降ろし作業を減少するために国からパレットの使用が推奨されるようになった。
  • 2019年からのウッドショック、またウクライナ紛争に伴う木材価格高騰によりパレットの不正流用の風潮が加速した

このように、パレットの不正流用には根強い問題があるんですね。

パレットの不正流用を減らす試みをする会社がある。

この問題を解決するために取り組みをされている会社があります。

それが「㈱製紙パレット機構」という会社です。

ここからホームページにアクセスできます

この会社は全国どこからでも、

パレットを無償回収してくれ、製紙会社に届けてくれる

というサービスを提供しているそうです。

  • パレットはデポジット制ではなく製紙会社の所有物であるので、
  • 印刷後のパレットの返却については㈱製紙パレット機構へ連絡をしてほしい

とのことです。

この会社は印刷業界・製紙業界に限ったサービスを提供されているようですが、

今後は、いろんな業界でこのような取り組みが広がっていけば「パレット問題」が解決するのではないかと思いました!

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