子ども・親だけではなく「すべての大人」に役立つ本だった 「12歳から始める心が折れない技術」 

子どもが4人いる僕。

子どもたちの「心のコントロール」って本当に気を遣います。4人の子育てをしていると同じ親から生まれてきた子どもでも考え方が全く違うのに驚きます。

  • テストの結果に一喜一憂する子ども、全然気にしないにしない子ども
  • たくさん友達がいる子ども、いない子ども
  • 競争心がある子ども、あまりないこども

親から見ているとそういう性質って言うのは「一長一短あるんだよなー」、というふうに冷静に見ることができる部分もあります。しかしどちらのタイプの子どもにも「もっとこうした方がいいんじゃないかな」と思う部分があります。ただ子どもたち自身は、それぞれの特徴に悩んだり、「心のコントロール」が難しく感じることがあるように見えます。

そんな中、「12歳から始める心が折れない技術」をいう本があるのを知り、興味が湧いたので読んでみることにしました。

「12歳から始める心が折れない技術」

堀田秀吾 著

子ども・親だけではなく「すべての大人」に役立つ本だった

読んでみて、この本は「子ども」「親」だけではなく「すべての大人」に役立つ本だったという感想を持っています。

基本的な本の構成は4ページで1テーマが取り上げられて、非常に読みやすい構成となっており、子ども(10歳程度~)が無理なく読めるようになっています。

子どもたちにとっては、

自分の「個性」や「感情」が文字で整理されているので、すごくためになると思います。「こういった感情を持つのは自然なことなんだ」「こういうふうに考えたらよいのか」「ありのままの自分でよいんだ」ということを考えながら、実践的にストレスを溜めにず心が折れない状態で幸せに生活する秘訣を学ぶことができます。

親たちにとっては、

「子どもたちに個性があって当然」ということを認めることができる内容になっています。個性を尊重しつつも「こういうことはアドバイスしたり、教えたり、協力したりできるよね」というポイントを見つけることができました。

特筆すべきは、すべての大人にも役立つという点です。

どういう事でしょうか?

全ての大人は、

漠然と「ストレスを溜めないためにこうしている」「感情をコントロールするためにこうしている」という自分なりの技術を持っていると思います。しかし、本書ではそれらが言語化されていることで、冷静に自分をとらえることができるようになります。僕自身は、親の立場から何か役に立つことを探そうという動機で本を読み始めたのですが、自分自身と自分なりの心をコントロール技術を分析できるいい機会になりました。それだけではなく、「こういうふうに考えたらよいのか」というポイントもいくらか見つかりました。今後の人生のヒントになると思います。

「子ども」「親」だけではなく「すべての大人」に役立つ本

これはこの本の特筆すべき特徴だと思います。

つまり家族で1冊購入すれば、

「親として読んで」

「大人として読んで」

「子どもに読んでもらって」

 と3つの立場で読むことができることができるのです。

役にたったポイントの一部紹介

ネタバレになってはいけないので細かな内容は省略しますが、僕が読みながら「これは役に立つな」と感じ、メモを取ったポイントは以下のような内容です。

マジックワード「そんなもんだ」
友達関係は変わっていく
どんな仕事でも勉強が必要
大人になって「若いうちにもっと勉強しておけばよかった」と思う人は多い
人見知りも個性。話すのが苦手なら聞き役に回る
自分の軸を大切にする
出来ない理由を探さない
目標と計画は見える化
「考えすぎる」くらいなら「動く」

「12歳から始める心が折れない技術」を読んでの僕のメモより

そして、こういった内容を子どもに教えようかなと思い、

メモ帳に図を描きながら読んでいました。2点を紹介したいと思います。・

イジメについて

現代の子どもは従来のタイプのイジメだけではなく、オンラインイジメに直面することもあると思います。それぞれのイジメにあった時の対応方法の違いは、「技術」として理解しておくべきだと思います。もちろん自分がイジメる側にならないようにしなければなりません。

家族とのかかわりについて

12歳以上の子ども達は「家族とのかかわり方」に悩むことがあると思います。

自立心が芽生える一方、家族に頼らざるを得ない面があります。

こういうときに「バランスが大事」ということを理解し、思い出せると、心がコントロールしやすいと思います。

「大人になったあと(成人してからでさえ)、親に頼ることだってあるんだよ」ということを子どもに伝えたいと思いました。

年齢や状況に応じてバランスをとっていく必要はありますが、親に頼ることは悪いことではない、でも頼りすぎではよくないというバランス感覚や視点は非常に重要だと思いました。

ひかえめでいるべきか、そうでないか・・・

この本を読んで少し悩んだのが「ひかえめでいるべきか、そうでないか」という点です。

本書の中では日本社会では、

「ひかえめな人はよい人と評価される」

という記述がありました。

一方で、「自分の軸を持つ」「他の人の評価を気にしない」重要性も説いています。

どちらも言っていることは正しいのですが、トレードオフ関係(相反関係)があると思います。読んでいて、どうしたらいいのかな?というふうに思いました。日本では自分の軸を持っていたり、他人の評価を気にしない人は「ひかえめじゃないよね」と思われることが多いと思うからです。

自分なりの結論は、「ひかえめな人はよい人と評価される」ということは理解しつつも、「自分の軸を持つ」「他の人の評価を気にしない」ことは大事にする。

こういう考え方を持って行こうかなと思いました。

本書を読むことで、自分の考え方を整理する機会にもなりました。

「12歳から始める心が折れない技術」

堀田秀吾 著

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