大 気 塾 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
窒素酸化物排出総量(とくめいジローさん提供) 平成11年度における窒素酸化物排出総量の多い固定発生施設の順序として、正しいものはどれか。 (1)ディーゼル機関 > ボイラー > 廃棄物焼却炉 (2)ボイラー > ディーゼル機関 > 廃棄物焼却炉 (3)ディーゼル機関 > 廃棄物焼却炉 > ボイラー (4)廃棄物焼却炉 > ボイラー > ディーゼル機関 (5)ボイラー > 廃棄物焼却炉 > ディーゼル機関 解答(2) 平成15年版の環境白書にデータが記載されています。 http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/img/218/fb2.1.2.20.gif |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
燃焼計算問題って難しい? 実は、とっても簡単です。決まりを何個か覚えるだけで、簡単に解くことができます。確実に点をゲットできる得点源だと思います。パズル感覚で解いていってください。 予備知識として覚えておいていただきたいのは次の4点です。
これだけ知っていれば基本的に燃焼問題は全て解くことができます。 ではまず燃焼式の作成方法を学んでみましょう。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
燃焼式の作成 今回はプロパン(C3H8)の例を考えてみましょう。 この物質は、炭素と水素で構成されていることに着目してください。 つまり先ほど学んだルール@、Aが当てはまります。つまり、プロパンは燃焼すると二酸化炭素と水になるのです。 つまり、 C3H8 + xO2 → yCO2 + zH2O という式が成り立ちます(x、y、zは未知数)。 このx、y、zの未知数の数を決定することが、燃焼式の作成となります。 このためには、左辺に存在する物質(C、H、O)の数と、右辺に存在する物質の数を揃えなければなりません。 この場合以下の3プロセスが必要となってきます(順番通りにすることが重要)。
それではまず炭素(C)の数をあわせてみましょう。酸素の数は二酸化炭素 (CO2) で調整します。左辺にはプロパンとして、炭素原子が3つ存在するので、右辺にも炭素原子を3つが必要です。つまり、右辺の未知数yは3ということになります。 ここまでで、C3H8 + xO2 → 3CO2 + zH2O という式が導けます。 次に水素(H)の数を合わせてみましょう。水素の数合わせには水(H20)を利用します。左辺にはプロパンとして水素原子8個が存在しています。右辺にも水素原子が8個存在しなければならないので、右辺の未知数zは4になりますね。 ここまでで、C3H8 + xO2 → 3CO2 + 4H2O という式が導けます。 最後に酸素(O)の数を合わせてみましょう。右辺には二酸化炭素として(3×2=6)6個の、水として(4×1=4)4個の酸素原子が存在していますね。つまり合計で10個というわけです。それで、左辺にも酸素原子10個が必要です。つまり未知数xは5ということになります。 これで、プロパンの燃焼式 C3H8 + 5O2 → 3CO2 + 4H2O が完成しました。 とっても簡単ですね。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
理論酸素量を求める問題 今回は先ほど作成した燃焼式(プロパン)から理論酸素量を求める問題を解いてみましょう。今回はちょっと手法を変えて、手書きでやってみます(計算問題の解法は手書きの方がイメージがつかみやすいかもしれない。。。と管理人は思い始めています。パソコンうちの方がよろしければ、パソコンうちに直したいと思います。)。字が汚くて大変申し訳ありません。 問 プロパン(C3H8) 1kgを燃焼させたときの、理論酸素要求量 (m3N) はいくらか? 解き方をGIFファイルで掲載しています→こちら 答えは2.54m3N |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
燃焼計算問題(発展バージョン準備) 実は燃焼問題の発展問題を解くためには、もう少し覚えなければならないことがあります。覚えなくてはならないと言ってもごくごく基本的なことなので特に焦る必要はありません。それでは、今回は覚えなくてはいけないことについて説明したいと思います。
今までに出題されたものをざっとまとめてみるとこんなものでした。。。結構多いですね(かくいう管理人もエチレンとエタンを混合して間違えてしまうことがありました)。化学系出身の方はイメージで簡単に思い浮かぶかもしれませんね。問題を解いているうちに覚えることができると思います。 以上のことを覚えたら実際に問題を解いてみましょう。次回は実際に問題を解く方法を説明したいと思います。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
燃焼計算問題(発展バージョン1) 燃焼問題には、かなりのバリエーションがあります。例えば未知数となるものが変化したりします。しかし、基本はほとんど一緒です。なので、心配する必要は全くありません。それではその例の一つを考えてみましょう。 問 エタン1m3Nを空気比1.17で完全燃焼させたとき、湿り燃焼ガス量(m3N)はおよそいくらか(平成14年度 大気一種)。 (1) 20 (2) 30 (3) 40 (4) 50 (5) 60 この問題を解くには、まずエタンの化学式を覚えておかなくてはなりません。ちなみに先ほども説明した通りエタンの化学式はC2H6でしたね。それでは完全燃焼式をたててみましょう。 エタンの完全燃焼式は C2H6 + 7/2O2 → 2CO2 + 3H2O となりますね。 この式のたて方が分からない方は以前の記事(燃焼計算問題って難しい?)を読んで確認してください。 この式よりエタン1m3Nあたりを燃焼させるために必要な理論酸素量は7/2 = 3.5m3Nとなることが分かります(分子の数と体積は比例する)。湿り燃焼ガス量なので生成した物質の総量と、燃焼に使用した空気中の窒素の量、水蒸気の量を合計しなければなりません。このうち分かっていないものは窒素の量だけです。それでこの窒素の量を求めます。 窒素の量を求めるためには、まず、必要な理論空気量と、実際に消費した空気量を求めなければなりません(一気に窒素の量を求めるという方が簡単ですが、セオリーとしては空気量から算出した方が良いと思います)。 空気中の酸素の割合は約21%なので 3.5m3N ÷ 0.21 = 16.7m3Nの空気が理論的には使用されることになります。 しかし、この場合空気比が1.17なので、 16.7m3N × 1.17 = 19.5m3N の空気が実際に使用されたことになります。 このうち窒素の量は79約%なので、19.5 m3N×0.79 = 15.4 m3N が窒素量となります。 これより以下の式が導けます。 湿り燃焼ガス量(m3N)= 2(CO2) + 3(H2O) + 15.4 = 約20 m3N よって、解答は (1) となります。 どうでしたか? 少し複雑ですが簡単だと思います。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
気体燃料について 特徴としてあげられるの以下とおりです。 燃焼効率がよい。燃料中に硫黄を含まないものが多く、燃焼ガス中に二酸化硫黄を生成しない。基本的に灰分がほとんどなく、ばいじんを発生する事が無い。 ◆天然ガスとは 地下から出るガスのうち、炭化水素を主成分とする可燃性のガスである。組成によって、湿性ガスと乾性ガスに分けられる。 湿性ガス:メタン、エタン、プロパン、ブタン等 高発熱量 50.2MJ/m3N 乾性ガス:メタンおよびごく少量の二酸化炭素 高発熱量 37.7MJ/m3N ◆液化石油ガス(LPG)とは 比重が空気より重く (空気1として1.5〜2.0程度) 漏洩時に低所に滞留する。また天然ガスと比較して発熱量が高い (83.7〜125.6 MJ/m3N) 。主成分はプロパン、プロピレン、ブタン、ブチレン。 ◆その他には 油ガス(油を分解するときに発生するもの)、製油所ガス(製油所の精製過程から排出されるガス)、石炭ガス(石炭を乾留する際に得られるガス)、高炉ガス等(製鉄用高炉から副産するガスで主な可燃成分は水素と一酸化炭素)が存在する。 *炭化水素の発熱量は一般的に C : 1kgあたり8000 kcal H : 1kgあたり34000 kcal 程度となる。この数値を覚えておけば、気体燃料の発熱量の実測値に近い値を推定する事ができる (発熱量を暗記する労力が省ける)。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
液体燃料につて 特徴としてあげられるの以下とおりです。 石炭の燃焼と比較すればばい煙の発生は少ないが、重質油ではその方法を誤るとばい煙を発生する事がある。重質油は硫黄分を含むので燃焼によってSO2を発生する。 ◆ガソリンとは 石油製品のうち最も軽質のもので、沸点範囲は大体30〜200℃である。密度は0.72〜0.76g/cm3である。オクタン価によって1号と2号に分けられるが、我が国で使用されるガソリンはオクタン価90程度で2号に属す。 ◆灯油とは 沸点200〜350℃で、密度は0.78〜0.82g/cm3である。
◆軽油とは 沸点200〜350℃の留分で、密度は0.80〜0.85g/cm3である。流動点により分類されている。 ◆重油とは 重油は動粘度によって以下の表のように分類される。 重油の規格 (JIS K 2205)
残留炭素の多い重油は粘度が高い。 重油の硫黄の大部分が有機硫黄分として存在。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
固体燃料(石炭について)
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ばい煙の発生防止 ◆すす
◆拡散燃焼 燃料と空気を別々に供給し、燃焼室で混合させ燃焼する方法。 ◆予混合燃焼 あらかじめ燃料と空気を混合させ、燃焼させる方法。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
排煙脱硫 ◆石炭スラリー吸収法 炭酸カルシウム (石灰石) (CaCO3)と水酸化カルシウム (消石灰) (Ca(OH)2) ドラマイト及び石灰とフライアッシュを吸収剤として使用し、SO2を吸着除去する方法である。以下のような反応となる。 CaCO3 + SO2 + 1/2H2O → CaSO3・1/2H2O + CO2 (SO2とCO2は等モルとなる。) ◆水酸化マグネシウムスラリー法 水酸化マグネシウム [Mg(OH)2] を5-10%含むスラリーにSO2を吸収させ、空気で酸化させると、硫酸マグネシウムの廃液とる。これを放流する。 特長としては技術と法規の本には
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
硫黄分の含有率 ●質問 灯油中の硫黄分が10ppmの場合硫黄含有率%(W/W)にするには0.001でよいのでしょうか? ●解答 ppmとはpart per millionの略で、100万分の1という意味です。 したがって、1/100000=0.001%となります。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
燃焼計算問題(平成17年度1種より) 問 プロパン60vol%、ブタン40vol%の混合ガスを空気比1.1で完全燃焼させたとき、乾き燃焼ガス中のCO2濃度(%)はおよそいくらか。 (1) 12.0 (2) 12.5 (3) 13.0 (4) 13.5 (5) 14.0 まずは、燃焼式を立てる。 ●プロパン C3H8 + 5O2 → 3CO2 + 4H2O ●ブタン C4H10 + 13/2O2 → 4CO2 + 5H2O 燃焼ガス全体を1m3Nとすると。。 必要な理論酸素量は 0.6×5+0.4×13/2=5.6m3Nとなる。 空気中に含まれる酸素は約21%なので、 5.6/0.21=26.7m3Nが必要な理論空気量となる。 空気比を1.1としているので、使用した空気は 26.7×1.1=29.3m3Nとなる。 このうち、燃焼に関わりのないN2ガスが79%を占めている。 よってN2量は 29.3×0.71=23.2m3Nとなる。 発生したCO2量は 3×0.6+4×0.4=3.4m3Nとなる。 また、余った(余剰)酸素量は 5×0.1×0.6+13/2×0.1×0.4=0.56m3N 発生した乾きガスは 3.4(CO2)+23.2(N2)+0.56(O2)=27.2m3N 3.4/27.2=0.125 よって12.5%の(2)が答えになる。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
発熱量 燃焼の計算をするために、代表的な燃焼ガスの分子式を覚えておかなければならないことは燃焼計算問題の中でもお話ししました。それに加えて、実際、自分が勉強してみて分かったんですが、発熱量も覚えておいた方がよさそうです。 過去問を見る感じ「正確にすべてを暗記する必要はなく」一番大きな桁を覚えておいて「エタンとエチレンを比べたら、エタンの方が高発熱量は多いよ」ということをイメージできればOKなのではないかと思います。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
化学の反応(濃度と物質量+燃焼反応と発生ガス1) 産業環境管理協会の公害防止管理者等受験講習会 基礎講座より。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
化学の反応(燃焼反応と発生ガス2) 産業環境管理協会の公害防止管理者等受験講習会 基礎講座より。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
化学の反応(燃焼反応と発生ガス3) 産業環境管理協会の公害防止管理者等受験講習会 基礎講座より。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
化学の反応(燃焼反応と発生ガス4) 産業環境管理協会の公害防止管理者等受験講習会 基礎講座より。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
化学の反応(空気の組成) 産業環境管理協会の公害防止管理者等受験講習会 基礎講座より。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
化学の反応(空気中での燃焼と発生ガスの計算) 産業環境管理協会の公害防止管理者等受験講習会 基礎講座より。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
簡単な演習(燃焼) 産業環境管理協会の公害防止管理者等受験講習会 基礎講座より。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
簡単な演習(燃焼つづき) 産業環境管理協会の公害防止管理者等受験講習会 基礎講座より。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
これから数を増やして行きますのでどうぞよろしくお願いします。 公害塾トップへ戻る 公害防止管理者受験対策 kougai.net トップへ |