大 気 塾 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
|
||||||||||||
ダウンウォッシュとは 煙突からの吐出速度が風速より小さい場合、煙は煙突の背後に生じる渦や付近の建造物によって発生する渦に巻き込まれ、急激に地上に降下する事がある。この現象をダウンウォッシュ(もしくはダウンドラフト)という。なお、煙突でこの現象が見られる場合「ダウンウォッシュ」、建造物で発生する場合「ダウンドラフト」と言われる。この現象が発生すると、着地濃度が高くなる。 対策としては以下のものが講じられる (1)吐出速度を上げる(少なくとも5―6m/s) (2)煙突の高さを周囲の建物より高くする(2.5倍以上) (3)煙突出口付近に、つば上の渦切板を取り付ける (4)排ガス温度を高くする 試験対策としては、「吐出速度が遅くなるような対策はとらない」「排ガスの上昇高さが低くなるような対策はとらない」ということを覚えておくべきかと思います。 |
||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||
有効煙突高さについて 実際の煙突の高さに煙の上昇高度を加えた高度を「有効煙突高さ」という。煙突の風下に現れる汚染濃度は通常、有効煙突高さから水平に拡散した場合とほとんど等しくなる。このような便宜上の都合から有効煙突高さが計算に用いられる場合が多い。 |
||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||
有効煙突高さの概念(ボサンケの式による) 煙突の高さに、「温度による煙の上昇(Ht)」と「速度による煙の上昇(Hm)」の高さを加えたもの。 煙流中心軸までの高さであらわす。なお、中心軸より正規分布する(ガウス分布)と想定したものである。 有効煙突高さは下記の式(ボサンケの式)であらわすことができる。 He:有効煙突高さ(m) Ho:実際の煙突高さ(m) Ht:排ガスの温度による補正高さ(m) Hm:排ガスの運動による補正高さ(m) *なお、ブリッグスの式と言う考え方もある。 |
||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||
着地濃度について 汚染物質量が同じなら、高い高度から排出された汚染物質の着地濃度は同一の拡散条件の下では、低い高度から排出された場合に比較して必ず低くなる。 |
||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||
大気の安定条件について 上空の空気の温度が地表より高いとき dθ/dZ = dT/dz + γd dθ/dZ:温位こう配 dT/dz:温度こう配 γd:乾燥断熱減率 大気の安定条件としては以下のようになる。 dθ/dZ > 0の時、安定 dθ/dZ = 0の時、中立 dθ/dZ < 0の時、不安定 僕は以下のような感じで解釈しています。 (a)温度こう配(dT/dz)が”正”の値であれば、「安定」 (b)温度こう配(dT/dz)が”負”の値であった場合、乾燥断熱減率(γd)との関係で 「安定」か「不安定」か決定される。 考え方としては以下のような感じ。 *ちなみに”温度こう配”とは上空の高さ(Z)を縦軸に、その地点での温度を横軸にとったときの曲線(気温鉛直分布)の傾き(細かく言うと微分とかそういう話)のことです。 こんな感じで、「温度と高度の関係」と「煙の拡散状態」をあらわすと以下の図のようになります。 @いぶし形(下層不安定、上層安定) 下層は傾きが負の値になっている(不安定) 上層は傾きが正の値になっている(安定) Aループ形(不安定) 傾きが常に負の値なので、常に不安定 ⇒晴れた日中によくみられる B扇形(強安定) 傾きが常に正なので安定 ⇒晴れた夜間から朝方によくみられる C錐形(弱安定) 傾きは負だけど、乾燥断熱減率(γd)との関係で、温位こう配(dθ/dZ)が正になっている状態。。と思います(詳しくないので良く分かりません) D屋根形(下層安定、上層不安定) 下層の傾きは正(安定) 上層の傾きは負(不安定) ⇒スモッグに関係深い この考え方が、大規模特論では頻出っぽいので絶対に重要です!! |
||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||
大気境界層の概念 高度1-2kmの低層大気は地表面の熱的影響、力学的影響を直接受ける部分で、大気境界層と呼ばれている。最も単純なのは平たん地上に形成される境界層で、大別して混合層、安定層、中立境界層がある。太字下線の部分を覚えておくとともに、下の図を暗記しておくことが必須である。 この部分は試験で頻出なので覚えておきましょう!! コンスタントフラックス層にも要注意です。 |
||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||
大気境界層の詳細 (1)混合層の頻出ポイント ・混合層の厚さは明け方から成長し、午後になると成長が次第に遅くなる。 ・午後3時くらいで厚みが最大になり、成長が止まる。 ・混合層の上端では熱対流細胞(セル)が相対的に熱い上空の安定な大気に 突っ込んでおり、温度の逆転が発生する。 ・温度逆転層は、上方の煙の拡散を停止させるので、ちょうど「ふた(リッド)」の ような働きをする。 (2)中立層(強制対流層)の頻出ポイント ・風の強い時や曇天で日射の無い場合に形成される。 (3)安定層(温度逆転層)の頻出ポイント 下記の表の内容がよく出題される。 |
||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||
大気汚染シミュレーションにおける濃度の平均化時間 頻出ポイントである大気のシミュレーションにおける平均化時間について解説です。 大規模大気特論の拡散の問題は範囲&出題範囲が比較的狭くて、覚える気になるんです。でも今回取り上げた、技術と法規の「大気環境の予測と評価」以降の項目って範囲が多くて覚える気になりません。 頻出ポイントと、 全体像を把握しておくと良いでしょう。 マニアックな問題は捨てることです。 (例えばある年には、どの国から産出される原油が一番、硫黄分が低いでしょう?みたいな問題も出ています。まさに、重箱をつつくような問題。) ------------------------------------- 大気汚染におけるシミュレーション時間は頻出。 雰囲気を覚えておくことが大切と思います。 数秒の平均化時間のもの ⇒有害化学物質、引火性ガス、爆発性ガスの事故流出 数分の平均化時間のもの ⇒悪臭、化学物質の漏えい 1時間の平均化時間のもの ⇒SO2、NOx、COなどの大気汚染物質 1ヶ月から1年の平均化時間のもの ⇒CO2、オゾンなど ------------------------------------- |
||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||
正規型プルーム拡散式の適用可能条件 有風時の拡散式「プルーム式」 無風時の拡散式「パフ式」 は、大規模大気特論の中であまりにも有名です。 それぞれの式を導いたり、暗記したりする必要はありませんが、 適用条件や式の雰囲気を覚えておきましょう。 (雰囲気というのはQは分子で、uは分母で・・・くらいは覚えたほうがいいと思います。) 今回は簡単に、 正規型プルーム式拡散式の適用可能条件についてまとめておきます。 (1)発生源の放出強度は時間的に変化しない (2)濃度計算の対象となる物質は空気と同じように動く (3)風向は時間的にも空間的にも変化しない (4)地面はは平たんである (5)風速はあまり小さくない (6)拡散係数は時間的にも空間的にも変化しない これを覚えていると、平成21年度の問5のような問題を簡単に解くことが出来ますね。 ---------------------------------------- 正規形プルーム拡散式の適用可能条件として,誤っているものはどれか (大規模大気特論 H21年度 問5)。 (1)発生源の放出強度は時間的に変化しない。 (2)濃度計算の対象となる物質は,空気と同じように動く。 (3)地面が平坦である。 (4)風速が小さい。 (5)風向は時間的,空間的に変化しない。 答えは(4)です。 ---------------------------------------- |
||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||
セメント製造プロセス (1)SOX対策 セメント製造プロセスそのものが高い脱硫率を有しており、特別な設備は不要 (2)NOX対策 ・低空気比燃焼 ・二段燃焼 ・低NOXバーナーなどの対策が取られる (3)ばいじん対策 通常、バグフィルターが設置される (4)ダイオキシン対策 製造プロプロセス中で原料が最高1450℃まで加熱されるので、 ダイオキシン類について気にする必要はない。 とりあえず、 SOXとダイオキシンの対策はあんまり考えなくていい ということを覚えておくだけでも1点確保できるかも!! 是非覚えておきましょう。 |
||||||||||||
このページのトップへ戻る | ||||||||||||
これから数を増やして行きますのでどうぞよろしくお願いします。 公害塾トップへ戻る 公害防止管理者受験対策 kougai.net トップへ |