仕事は「楽をしよう」と思い「やらなくていい事はやらない」ことが大切(ECRSの原則)

僕たちは、「仕事は一生懸命取り組まないといけない」と思っているのではないでしょうか?

確かに一生懸命やることは非常に大切です。

しかし、

「どうやったら楽できるだろうか?」

と考える事は非常に大切だと思います。

経営工学の専門家の技術士の立場として、思いを書いてみようと思います。

やらなくていいことを一生懸命やっている人たち

やらなくていいことを

一生懸命、丁寧に、時間をかけてやっている人たち を見かけるがあります。

やらなくていいこととは、

  • 利益につながらない
  • 誰にも期待されていない
  • 誰からも評価されない
  • 未来に何か良いことを残すことがない

そんなことです。

そういう人達の問題点は、何の意味もない事をしているのに、

「自分は頑張っているんだ」

と自己肯定感が高く、自分と同じことをしない人に対して、

「なんであの人は自分と同じようにしないのだ!」

と腹を立ててしまうところです。

でも、実際は、

やらなくても良いことを時間をかけてやっているだけ、残業をしてそんなことをやっていたら、害悪でしかありません・・・残業代が発生してしまいますから。

でも、こういう人って結構いるのではないでしょうか?

こういう人達って、

仕事をしたつもりになっていますが、全然、仕事できていません。

むしろ、迷惑がかかるくらいです。

特に部下を持つようになると、そう感じますよね・・・。

出来る人は、やらなくていいことを見つけて「やらない」人

本当に仕事ができる人は、

  • やらなくてよいことを見つけて「やらない」人
  • 付加価値が高い、意味のある仕事に時間をかける人

です。

やらなくていいことに時間をかけて残業しているのは、本当に馬鹿らしい。

本当にやるべきことをやって、サッと帰る。

それが本当にできる人だと思います。

ECRSの原則

生産管理や経営工学の世界では、改善の原則として、

「ECRSの原則」というものがあります。

これは、仕事を改善・効率化し生産性を上げていくための原則です。

図は図解入門ビジネス 生産管理の基礎知識より(アマゾン楽天

ECRSの原則は、JISによると、定義は以下のようになっております。

生産管理用語(JIS Z8141)より抜粋

工程,作業,動作を対象とした分析に対する改善の指針として用いられる,E(eliminate:なくせないか),C(combine:一緒にできないか),R(rearrange:順序の変更はできないか),S(simplify:単純化できないか)による問いかけ。

少し簡単にまとめてみますね。

ECRSの原則とは以下の改善の指針の頭文字をとったものです。

E:Eliminate(なくせないか)

C:Combine(一緒にできないか)

R:Rearrange(順序の変更はできないか)

S:Simplify(単純化できないか)

改善をする際に、

「上記の考え方(指針)で改善できないかと考えるのが業務の改善をするのに非常に重要ですよ」という考え方がECRSの原則なのです。

まずは「なくせないか?」考えることが重要!!

E → C→ R → S  の順番にも意味があります。

この順番で改善を検討していく必要があるのです。

業務を改善して、早く、効率よく行いたいわけです。まず、その業務をなくす(Eliminate)ことが出来れば一番いいですよね。

ある仕事を「やらない」と決めれば、作業時間はゼロになります。

どんなに作業を効率化するよりも、やらなくても良い仕事を「やらない」ことが一番の効率化となりますよね!

ですから、まずは

「やらなくてよいことは徹底的にやらない!!」

という姿勢が大切なのです。

楽をすることははダメだと思っている人たちが、一番ダメなんだと思います

しかし、世の中には「頑張って辛い思いをして働いているのが良いことだ」と思っている人たちがいます。そういう人達は「やらなくていい仕事を一生懸命やって」頑張っている自分が素晴らしいのだと勘違いしています。

しかし、改善の視点で見た時、

「やらなくていいことに時間をかけていること」 より 「やらないことを見つける」ことの方がよっぽど大事です。

なのです。

つまり、楽をしようと思う事こそが「改善の王道」なのです。

そう考えると「楽をしたい」という気持ちこそが、仕事の効率を高めていくのです。

僕は、

楽をすることははダメだと思っている人たちが、一番ダメなんだと思います。

やらなければいけない仕事もECRSの原則で改善

当然ですが、絶対にやらなければならない仕事もあります。

そういう仕事はECRSの原則の、E以降の手順で改善していきます。

C:Combine(一緒にできないか)

R:Rearrange(順序の変更はできないか)

S:Simplify(単純化できないか)

これらの手順で改善していくに際して、様々な経営工学的な手法(いわゆるIE手法)などを活用するのが、僕たち経営工学の専門家の役割です。

でも、やっぱり、一番大切なことは、

やらなくていい事はやらない!

ことです。

これは、どんな改善より最も意味があります。

ECRの原則を胸に、仕事をしていきましょう!!

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