燃焼計算問題って難しい?と思っている方もおられるかもしれませんが、実は、とっても簡単です。決まりを何個か覚えるだけで、簡単に解くことができます。確実に点をゲットできる得点源だと思います。パズル感覚で解いていってください。
予備知識として覚えておいていただきたいのは次の4点です。
- 硫黄(S)は燃焼するとSO2になる。
- 炭素(C)は燃焼するとCO2になる。
- 水素(H)は燃焼するとH2Oとなる。
- どんな物質でも1molの気体は22.4L、1000molでは22.4m3となる(1気圧、0℃、ノルマル状態)。
これだけ知っていれば基本的に燃焼問題は全て解くことができます。
ではまず燃焼式の作成方法を学んでみましょう。
今回はプロパン(C3H8)の例を考えてみましょう。
この物質は、炭素と水素で構成されていることに着目してください。
つまり先ほど学んだルール①、②が当てはまります。つまり、プロパンは燃焼すると二酸化炭素と水になるのです。
つまり、
C3H8 + xO2 → yCO2 + zH2O という式が成り立ちます(x、y、zは未知数)。
このx、y、zの未知数の数を決定することが、燃焼式の作成となります。
このためには、左辺に存在する物質(C、H、O)の数と、右辺に存在する物質の数を揃えなければなりません。
この場合以下の3プロセスが必要となってきます(順番通りにすることが重要)。
- 炭素(C)の数をあわせる。
- 水素(H)の数をあわせる。
- 酸素(O)の数をあわせる。
それではまず炭素(C)の数をあわせてみましょう。酸素の数は二酸化炭素 (CO2) で調整します。左辺にはプロパンとして、炭素原子が3つ存在するので、右辺にも炭素原子を3つが必要です。つまり、右辺の未知数yは3ということになります。
ここまでで、C3H8 + xO2 → 3CO2 + zH2O という式が導けます。
次に水素(H)の数を合わせてみましょう。水素の数合わせには水(H20)を利用します。左辺にはプロパンとして水素原子8個が存在しています。右辺にも水素原子が8個存在しなければならないので、右辺の未知数zは4になりますね。
ここまでで、C3H8 + xO2 → 3CO2 + 4H2O という式が導けます。
最後に酸素(O)の数を合わせてみましょう。右辺には二酸化炭素として(3×2=6)6個の、水として(4×1=4)4個の酸素原子が存在していますね。つまり合計で10個というわけです。それで、左辺にも酸素原子10個が必要です。つまり未知数xは5ということになります。
これで、プロパンの燃焼式
C3H8 + 5O2 → 3CO2 + 4H2O が完成しました。
とっても簡単ですね。
今回は先ほど作成した燃焼式(プロパン)から理論酸素量を求める問題を解いてみましょう。今回はちょっと手法を変えて、手書きでやってみます(計算問題の解法は手書きの方がイメージがつかみやすいかもしれない。。。と管理人は思い始めています。パソコンうちの方がよろしければ、パソコンうちに直したいと思います。)。字が汚くて大変申し訳ありません。
問 プロパン(C3H8) 1kgを燃焼させたときの、理論酸素要求量 (m3N) はいくらか?