沈降速度を求める「ストークスの式」は確実に覚えておきたい!

水よりも重たいSS成分は、時間の経過とともに重力により沈殿します。

下に、一般的な活性汚泥法のフローを示しています。

最初と最後のところに、沈殿池(沈殿槽)があるのが分かりますよね?

最初沈殿池は、主に汚水の原水に含まれるSS成分を沈殿させます。

そして、最終沈殿池は前段のエアレーションタンクの中で生物学的に水処理をするために利用されている活性汚泥(水を処理するための微生物群)と処理水を分離させるための沈殿槽です。

どちらも、重力によりSS成分を分離することが出来ています。

この重力による沈殿現象を説明するにあたって、絶対に知っておきたいのが「ストークスの式」です。この記事ではストークスの式について説明したいと思います。

ストークスの式とは

ストークスの式は沈殿現象における、沈降速度を求めるための方程式です。

特に覚えておいてほしいのは、沈降速度は「粒子の大きさ(直径)の二乗に比例する」ということです。それでは、早速ストークスの式を見てみましょう。

 (Re≦1の時に使われる)

なお、v:沈降速度、g:重力加速度、ρs:粒子密度、ρ:水の密度、d:粒子の直径、μ:水の粘度を表しています。単位は、うまく変換して計算します。

ここで、一番注目すべきなのは、一番沈降速度に大きく影響するファクターは「粒子の大きさ(d)」であると言う点です。なぜならば2乗に比例しているからなんです

例えば1mmの直径の粒子と2mmの直径の粒子を比較すると、沈降速度は4倍も変わってきます。ですから、沈降速度を速くするためには、出来るだけ粒子を大きくするのがセオリーです。沈降の世界では、汚泥を大きくする「凝集剤」が販売・利用されています(笑)。

直径が2倍になれば沈降速度は4倍に、3倍になれば沈降速度は9倍に・・・とどんどん早くなっていきます!

ストークスの式は、公害防止管理者試験では非常によく出題されます。確実に、そして絶対に覚えておきたいですね!!特に「汚水処理特論」で出題されがちです!

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