環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書 何年版から出題されるのか!

公害防止管理者等国家試験の公害総論では、環境基準の測定結果からの出題が毎年数問ほどあります。

ここで気になるのは、一体いつのデータをもとに出題されているのかということです。
環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書は毎年6月に最新版が出されています。

2022年6月6日現在、環境省のホームページを見てみると、『令和3年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書』がPDFやHTMLで読むことが出来ます。

また、書籍として出版されているので本を購入して読むことも可能です。

10月にある、公害防止管理者試験では、この最新版のデータから出題されるのでしょうか?
そんなにぎりぎりに試験問題って作るのでしょうか。

疑問に思い以前、過去の公害総論からいつの環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書(以下略して環境白書とします)からの出題があったのかを調べてみました。

以下が、2018年6月に平成25年度~平成29年度までの5年間を調べた結果です。

まず、平成29年度試験では、平成 26 年度の大気中濃度の測定結果を問われる問題が出題されました。平成26年度の測定結果は平成28年版の環境白書に掲載されています。

ということは、H29年度試験はH28年版環境白書を読んでおく必要があります。

平成28年度試験では、現在の環境状況に関する問題として平成 25 年度における我が国の温室効果ガス総排出量や平成 27 年版環境白書の悪臭の苦情件数などが問われていました。平成25年度の温室効果ガス量は平成27年版環境白書に掲載されています。

したがって、H28年度試験はH27年版環境白書を読む必要があります。

平成27年度試験では、平成 24 年度地下水質測定結果(概況調査)に関することが問われています。平成24年度の結果は平成26年版環境白書に掲載されています。

したがって、H27年度試験はH26年版環境白書を読まなければいけません。

平成26年度試験では、平成 23年度の全国公共用水域の水質測定及び地下水測定に関することが問われています。平成23年度の結果は平成25年版環境白書に掲載されています。

よって、H26年度試験はH25年版環境白書を読んでおく必要があります。

平成25年度試験では、平成 22年度の全国公共用水域の水質測定に関することが出題されています。平成22年度の結果は平成24年版の環境白書に掲載されています。

なので、H25年度試験はH24年版環境白書を読む必要があります。

結果を簡単な表にまとめてみました。

試験年度 出題問題の年度 読むべき環境白書 出版年
平成29年度 平成26年度の大気中濃度の測定結果 平成28年版
平成28年度 平成25年度の温室効果ガス総排出量 平成27年版
平成27年度 平成24年度地下水質測定結果 平成26年版
平成26年度 平成23年度の全国公共用水域の水質測定 平成25年版
平成25年度 平成22年度の全国公共用水域の水質測定 平成24年版

以上のことから、平成25年度~平成29年度の過去5年間は試験年度の1年前の環境白書から出題されていることが分かりました。

その後、変化はあったのか、今回新たに調べてみようと思います。

まず、令和3年度試験では、平成 30 年度悪臭防止法施行状況調査における悪臭に係る発生源別の苦情に関する問題や平成30年度による公共用水域の水質汚濁の現状などが問われていました。平成30年度の公共用水域水質測定結果などは令和2年版環境白書に掲載されています。

ということは、R3年度試験はR2年版環境白書を読む必要があります。

令和2年度試験では、令和元年版環境白書による建設作業振動に対する苦情件数に関することや2017(平成29)年度のごみの排出量など問われています。平成29年度の結果は令和元年版環境白書に掲載されています。

したがって、R2年度試験はR1年版環境白書を読まなければいけません。

令和元年度試験では、平成 28年度の大気汚染物質濃度の年平均値に関すること等が問われています。平成28年度の結果は平成30年版環境白書に掲載されています。

よって、R1年度試験はH30年版環境白書を読んでおく必要があります。

平成30年度試験では、平成27年度の公共用水域水質測定や地下水質測定結果に関することが出題されています。平成27年度の結果は平成29年版の環境白書に掲載されています。

なので、H30年度試験はH29年版環境白書を読む必要があります。

結果を表にまとめてみました。

試験年度 出題問題の年度 読むべき環境白書 出版年
令和3年度 平成 30 年度悪臭防止法施行状況調査 令和2年版
令和2年度 2017(平成29)年度のごみの排出量 令和元年版
令和元年度 28年度の大気汚染物質濃度の年平均値 平成30年版
平成30年度 平成27年度の公共用水域水質測定や地下水質測定 平成29年版

以上のことから、やはり平成25年度~平成29年度の過去5年間と同様に、試験年度の1年前の環境白書から出題されていることが分かりました。

今年度も例年通りだとすると、令和3年版の環境白書を読んでおいたほうが良いということですね。

令和3年版であれば、すでに環境省のホームページにHTML、PDFどちらの形式でも掲載されています。

さらに、書籍の方が勉強しやすい方には出版もされているので、是非勉強をする際、参考にしてみてください。

これは、あくまでも過去9年間の過去問からの結果なので、今年度もそうであるという保証はありません。なので、勉強をする際の参考にして下さい。もちろん、最新のデータも見ておいたほうが良いとは思います。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク